逆ポーランド記法

仕事や日常でも計算事をするには、電卓が無いと億劫になる昨今であるし、使ったことが無い人は居ないと思われる電卓。それほどに電卓は必需品になっているが、実は複雑な計算には、この逆ポーランド方式が非常に便利なのだ。



逆ポーランド記法とは聞き慣れない人も多いだろう。上の画像はその方式を採用したヒューレットパッカード製の電卓(33E)である。今では電卓事業から撤退しているようだが、その昔には、主に理工系な人には人気のあった電卓だ。まだパーソナル・コンピューターを気軽に手にする時代でもなく、関数計算や簡単なプログラムを走らせることも出来る、いまで言うプログラム関数電卓であった。


今のように電卓が100円ショップで売られているような、電子製品が豊富な時代でもなかった。ようやく手のひらに収まる電卓が出回る頃だったし、その中でも高機能な電卓はこのように豪華なソフトケース付きの高級品扱いだ。。

この電卓の盤面を良く見てほしい。


一般の電卓にあるハズの『=』キーが無いのだ。これが逆ポーランド方式の特徴でもある。この方式の最大のポイントは、数式の順番通り(左から右へ)に数値を入力していけることだ。ピンと来ない表現であるが、例えば (1+2)x(3+4)= という式を計算するに、数値として入力する順番が、1→2→3→4 であり括弧内部を先に計算しておく必要が無い、ということ。(ますます判りにくいか〜)

で、この計算方式がMacOSの『Tiger』(10.4)から、付属するユーティリティである『計算機』でも出来るようになっていたのだ。昔取った杵柄で、その便利さを伝えたいと思ったワケ。


この『RPN』という表示が逆ポーランド方式という意味。これは『計算機』メインメニューの『表示』から選択できる。



さてその便利さを簡単にご紹介すると、式を日本語で言ってみるとイメージし易い。前述の(1+2)x(3+4)の式を日本語で表現すると、

1と2を足し、3と4を足したモノとを掛ける

ほら、数値の順番が式の左から右のとおりでしょ!
この日本語の『と』を逆ポーランド電卓の『enter』キーに置き換え、『足す』は『+』キー、『掛ける』はもちろん『x』キーに置き換えればよい。
すなわち、

1『enter』2 『+』 3『enter』4 『+』『x』

で『x』キーを押した瞬間に答えの21が表示される。これをMacの計算機でもう一度やってみよう。

←1とenterキーを押す

←2を押す

←+キーを押す (と1+2の計算結果が表示される)

←次の3をenterする

←4を押す

←そして+キーを押す(と3+4の計算結果が表示)

←そして最後に『x』キーを押す(最終計算が表示)

このMac版RPN計算機の表示を眺めていると、おぼろげにも計算方式の動きが判ると思う。enterを押すことで、その数値がメモリーにストックされ、演算子(+−×÷)キーを押すと直前に入力された数値とストックされた数値との計算がされ、その結果が表示される。
途中計算をメモったり、メモリーした数値を頭の中で覚えておく必要もないので慣れればスピーディな計算が可能だし、間違い(転記ミスなど)も起こらない。これが小数点何桁かの数値とか、割るとか掛けるとかが何回も出て来るような式には威力を発揮する。ただ、中括弧や大括弧が入るような計算式では、さすがにキー押しの順番をよくよく考えないといけないかも。。でもそんな計算式は数学の入試問題くらいしか出てこないだろうから、仕事の実務的にはそう遭遇することでもない。。

さて、そんな昔の電卓をひっぱり出してきたものの、その電池(充電式)はとうに寿命を全うし、電池無しで100Vアダプターを差しても全桁0表示はするものの、計算は実行されない。。


ちょうど単3電池が入る寸法であるが、専用のバッテリーパックであったから、+−の極性表示もされていない。ダメもとで一か八かで単3電池を入れてみようか。。
しかし、遥か遠くの時代に活躍した機器を、今 虐めるのは酷というものかもしれない。その代わりにMacOSの計算機に活躍してもらおう。

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