コインドライバー

コインドライバーなるものを買ってみた。コイン (硬貨) を使って回し取り外すネジに使用する専用ドライバーである。その存在は知っていたものの、ワザワザ買う程のことでもないと思っていたのだが。



最近 購入したMagic Trackpadの電池収納フタの開閉は、このコインを使って回すタイプのネジになっていた。


或は少々古いが、Appleのワイヤレス・キーボードの電池収納部のフタもこのネジである。


名の通りコインを使って回せるのであるが、軽症な工具マニアとしては、専用工具を揃えておかねば、と思い立った次第。


この手の国産工具としては定番のトップ工業製TRD-45である。似たような形状のドライバーとして『DZUS』ドライバーというものがあるが、こちらはドライバー先端のRが大きいか単に幅広のマイナスドライバーといったところで、90°ほど回して結合するクイック・ファスナー用のドライバーである。バイクのカウリングなどに使われている場合が多い。

ところでこのコインドライバーの先端形状・寸法はJISなどのスタンダード規格があるのであろうか?
コイン (硬貨) を使って回すといっても、いくら (何円) の硬貨を使え、とは明記していないのが大半。


例えばTRD-45を10円玉と比べると微妙に曲率が違う。ちなみに日本円の硬貨全部の半径と厚みを実測してみた。
 ● 1円====9.95mm 1.4t
 ● 5円====10.9mm 1.4t
 ● 10円===11.65mm 1.3t
 ● 50円===10.4mm 1.5t
 ● 100円==11.15mm 1.5t
 ● 500円==13.15mm 1.6t

これに対してTRD-45の先端Rは、約13mm。先端厚さは1.5mm でありほぼ500円硬貨並みの寸法であった。


このR状に凹んだ曲率の大小でドライバー先端との接触面積が異なって、加えられるトルク値が変動する==この『すりわり』部をなめてしまうか否か、となると思うのであるが、軽く調べた範囲では規格らしきものはなかった。


にもかかわらず、このMagic Trackpadの『すりわり』形状にジャストフィットしているように見える。

このようなコインで回せるネジは、他にも補充液の原則不要というメンテナンスフリー・バッテリーやカメラ用品・用具、ちょっと古い時計の電池収納部フタなどにも用いられており、開閉頻度が高くなく、高い締め付けトルクを必要とせず、ネジ山数も少なくしたい部位に用いられている。もっと身近な例では、トイレの取手など内部からロックできる扉の緊急ロック解除用にこの『すりわり』が施工されている。


これは何もコインを使え、と謳ってはいないもののマイナス・ドライバーが手近に無くともコインでも開けられますよ、ということ。


従って、コインドライバーでも十分実用になる。
まぁ〜仮に、この緊急解錠が必要になった時にマイナスドライバーを探す手間と小銭入れから硬貨を取り出すのと早い方を選択する判断が働くか? という疑問も頭の中をよぎるが、工具を日頃から定位置に収納しておくことで迷わず工具を取りに行く、という習性の方が間違いないだろう。

あればあったで重宝する専用工具である。

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