古着リサイクル

いやリアルな話しではなく、3DCGの世界でのリサイクルである。この世界、特にワタクシが入り浸っている『Poser』界では新しいFigureが現れる度にそれ用の衣装も合わせて購入しないとならず、着れなくなった衣装が置き去られる。今日はこの点を何とかしたいという気持ちからの一考察である。

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昔からこの衣装の着せまわしというか、他のFigureにも着せられるようコンバートするツールはあった。有名どころでは『Wardrove Wizard』通称WWが存在する。これがPoserPro2012あたりから標準装備になっているので、活用している方も多いと思う。けど、これとて完璧なコンバートを期待するとガッカリすることが多いし、そもそも完璧にこのツールを使いこなすには熟練しないとならないようだ。
で、今回はこれらのツールのお世話にならない方法でどうにか出来ないか、というテーマ。
でもとりあえず、何でも来い! というほどの重い方法論は置いといて、比較的お手軽にできる方法から。(ひょっとして、ちょっとしたシリーズにするかも)
昔のMiki (1020)の衣装をMiki2用にコンバート。Mikiの最新バージョンはMiki3だけど、Miki3は期待に反して人気が出なかったので、ワタクシ的にはMiki2がまだ現役。

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Miki1020とMiki2を重ねてみると、ご覧のようにポリゴンはほぼ同じで体格的にはそっくりという状態。すなわちMiki1020用の衣装は大幅な形状変更しなくてもいけそう、ということ。もちろんPoserで扱うからには、形状だけが同じならOKということではなく、ボーンなどのジオメトリーも合っていないとダメ。

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とりあえずMiki1020用の衣装としてこの『BAT LABs』さんのジャケットとスカートをチョイス。BAT LABsさんは当時は精力的に作品を出していましたが、しばらく前からは活動休止中。かなり高品位な作りで気に入っていました。

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このスカートの構成をみると、ポリゴン・グループは大半が『hip』に属し、具体的なFigureのポーズへの追従はエクストラ・ボーンで操作するタイプのよう。他にERCでFigureの各部位に連動するようなモーフターゲットも組まれているかもしれないけど、詳しくは検証していない。この『hip』というひとつのボーンが新しいMiki2の『hip』ボーンと位置関係が合えばそのままフィットするハズだ。今までの自分なりの方法ではこのスカートを一旦OBJファイルで書き出し、ポリゴン修正した後に再びPoserに取り込んで、『セットアップ』ルームでMiki2のボーンを組み込むことでMiki2へのフィットというかMiki2用衣装Figureにしてきたが、その方法だと、このエクストラ・ボーンと、あるかもしれないモーフターゲットの同じものを新たに組み込むことができない。従って取るべき方法は、このスカート自体の『hip』ボーンをMiki2の『hipボーン』とジオメトリーを同じにしてしまうことだ。

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ジオメトリーといってもそんなに難しいことではない。この『Joint Editor』で現れるダイアログの数値を合わせるだけ。

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Miki2の『hip』を選択して現れる『Center Point』と『End Point』のx,y,zの各数値をメモに書き写し、

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スカートの『hip』で現れるダイアログの同じところの数値を、先の数値に直接書き換えればOK。よく判って言ってるんではないので鵜呑みにしないでほしいが、たぶんこれでボーンの位置を変更し、Miki2のFigureと同じボーンの位置にしたんだと思う。ボーンが同じ位置にあることで、衣装の『着用させる』コマンドを実行するとFigureの動きに追従させられる、という仕組みだと思っている。こうして『Joint Editor』で書き直したスカートを新たに別名でライブラリー登録する。こうすればエクストラ・ボーンやモーフターゲット、さらにはマテリアルも元のままに新たに別Figure用の衣装として保存できたワケだ。

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さっそくライブラリーから読み込んでMiki2に着用。もくろみ通りにフィットしている。ここまで出来れば、例えばMiki2ベースに体型を変更したFigureにも対応させるのも容易い。例えば普通にモーフターゲットを作って、それを組み込んだ状態で、また新しくライブラリーに登録である。

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モーフターゲットはmodoなどのモデラーで制作する。今回の場合、全ポリゴンが『hip』という単一グループだったので、FBMにする手間もなく一発ポリゴン修正でモーフ完成である。
今回のこのボーンの、位置をJoint Editorで変更する、のお手軽さに惹かれて上物のジャケットも同じ方法でやってみた。

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スカート以上にボーンが多いし、実はボーンの数も違うのだから、そのまま着用させるとこんな状態である。

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ボーンの数は格段に増えるが、それをコツコツとやることは同じである。数値を合わせる度にFigureの体に合っていく様も見て取れて、ちょっとした快感もある。

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今回のMiki1020とMiki2のボーン構成は『waist』ボーンの有無がある。普通に考えればボーンに対応するポリゴン・グループが無い、ということは、Figureの動きに追従しない、ということだ。ただこの体の部分ならきつい屈曲でなければ誤摩化せる範囲かもしれない。

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案の定、ちょっとしたポーズを取らせると各部分に破綻が出た。でも丹念に各部のパラメーターを調整するのみで、Figure側をイジメないでも破綻を解消できた。静止ポーズのレンダリングだけが主体ならこれでも十分だろう。ボーンだけ合わせても影響範囲の違いはそれぞれのままだから、ボーンだけで合う(追従)ことはないのだから。。

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この程度の修正でなんとかなるのであれば、良い方法ではないだろうか。なによりも元の情報が欠落しないで引き継がれることが手間が無くて簡便である。

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しばらくの間は、この方法で衣装のリサイクルに励むつもりである。
なお、この方法はあくまでもワタクシの環境下、Mac版PoserPro2012 で実現できたことで、Poser8、Poser9では未検証。ましてやPoser7ではパラメーター・ブラウザで設定した値が保存されないという事態もあったので、保証の限りではありません。

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