衣装Figure化

前回の続きで、体に合わせたOBJファイルをPoserの衣装Figureとする手順を書き表す。今回は最後まで行ってみよう。ポリゴンのグループ分けとボーンの組み込み、そしてマテリアルの設定だ。でも簡単にすんなりと行くケースは稀かもしれない。。

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まずはモデリング・ソフトのmodoでの作業であるが、ポリゴンのグループ分けを行う。これは後で組み込むボーンの○○ボーンは○○ポリゴン・グループを動かす、というボーンと連動するポリゴンを決める作業である。Poserの場合、そのボーンとの関係はグループ名称がボーン名称と同じであれば良いようである。衣装Figureの場合、グループ分けは着せるFigureのグループ分けとほぼ同じ部分で分けることをする。『ほぼ』同じ部分でOKであるが、着せるFigureのポリゴン・メッシュと衣装ポリゴンのメッシュはどうしたって同じではないので、『ほぼ』でしかない。本来的には同じボーンを組み込むからメッシュも同じでないとズレが生ずると思うのだが、体と衣装の間はかなり空間があるので、それでカバーできているのかもしれない。
で、着せるFigureのポリゴン・グループ分けを下地にして衣装のポリゴンを選択するのであるが、これが結構手間を取る。一応着せるFigureのポリゴン・グループ分けをOBJファイルにしてデータとして保存しておく。

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手足など左右対称部分は『l』、『r』と左右区別を付けた上で、肩・腕・前腕(全て英語表示で、lCollar,rCollar)などとなる。

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これを別レイヤーで読み込んでも、編集する衣装ポリゴン側レイヤーにすると、下地のレイヤーはエッジ表示になってしまいポリゴン区分がわからなくなってしまう(もちろんmodoの場合、ですが)。。仕方なく対象となるグループのみの表示として表し、衣装ポリゴンをそれに合わして選択していく。

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例えばこれは『waist』のグループ。ほんのちょっとしか対象にならないが、ここで手を抜くわけにはいかない。

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その『waist』部分を非表示にした状態で、その上の『abdomen』部を選択していく。もちろん選択した部分をmodoでは『パート』として『waist』やら『abdomen』と名称を付けていく。

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日本人的には『肩』の部分をショルダー(Shoulder) と言いたくなるが、『Collar』である。カラーというとホワイト・カラーとかブルー・カラーという表現から『Yシャツのカラー』すなわち首周りをイメージするが、英語圏では首周りよりもっと広い範囲を捉えているようである。ちなみにショルダーはPoserのVictoria4などでは『腕』、上図のMiki2の『Arm』に相当する部分を指す。
さて、ポリゴンのグループ分けを終えたら、その状態でOBJファイルを保存してモデリング・ソフトでは終了である。

PoserでOBJファイルを読み込み、『セットアップ』ルームでFigure化を行う。

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ここで組み込むボーンを既存のFigureから選択すれば、そのボーンがロードされるのだが、ワタクシの場合、予め手や足の指など小骨を削除した状態のFigureをライブラリーに登録している。これを用いればいちいち小骨の削除をする手間を省くことができる。

120428_Caution1

で、このFigureをロードする時に、このようなコーションが現れる(Poser Pro 2012の場合)。曰く『自動的にグループ分けしますか?』と言われるが、すでにグループ分けしているし、勝手に変なグループ分けに変えられても迷惑なので『No !!』を選ぶ。

120428_Bones

するとMiki2のボーン(編集されたもの)が現れる。この状態で不要なボーンを選択して消去してしまう。

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『本当に消去していいですか?』とくるから『OK !!』と選択。
こうして必要な(すなわちポリゴンのグループ分けのある分のみ)を残して完成である。なお不要なボーンを削除しなくても衣装Figureとして完成できるようだが、あっても動かないパラメーターがたくさん出来るから、やはり不要な分は削除していた方が良い。

120428_group_name

ボーンをロードした瞬間に各ポリゴン・グループは同名のボーンと関係つけられるようだ。削除後のボーンの存在をこのリストで確認し、

120428_group

そのボーンに関係つけられたポリゴンをグループを『編集ツール』の『グルーピング』で確認しておく。

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これで『ポーズ』ルームに戻れば衣装Figureとして完成している。ライブラリーに保存(登録)する前に、

120428_name

『パラメーター/特性パレット』の特性パレット側(Properties)を開いて、Figureの『Body』を選択している状態で、ここの『Name』を書き換えれば、この衣装Figureの名称(多分外部名称)を任意につけられる。
これでライブラリーに登録すれば良い。

120428_OBJ

ところで、最初に読み込んだOBJファイルとは別に、Figure化した時点でPoserは新たにOBJファイルを生成し、この衣装Figureを読み込む際の元データとしてあるディレクトリーにOBJファイルを自動的に保存する。たまたま今回のケースではcr2があるディレクトリー(すなわちRuntime > Libraries > Character)に保存されていた。たぶんPoserの環境設定あるいはインストールの時に決められるか、ちょっとどこに置かれるか不明だ。

さて、次はマテリアルの設定である。OBJファイルの時点でUVマップも引き継いでいるので、マテリアルは自作も可能だが、元の作者に敬意をはらうためにも、既存のマテリアルをそのまま使うとする。まずはその元々のマテリアルを得るべく、元衣装をライブラリーからロードし、マテリアル・ルームに入る。

120428_Collection

そこで一旦その元衣装が持っているマテリアルをライブラリーに保存(登録)しておく。そのときに威力を発揮するのが、このマテリアル・コレクション。これを選択すれば、持っているマテリアル全部が保存(登録)出来るというワケだ。

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確認のため『Select Materials…』を押すと、このように全部のマテリアルが選択されている。

120428_Material_save

このマテリアルの登録は一時的に必要なだけで、新しい衣装に充てがったら不要で削除しても構わない。
次に先ほどライブラリーに登録した新しい衣装Figureをロードして、すかさず『マテリアル』ルームに入る。

120428_mat

そこでこんどは先ほどのマテリアルをこの衣装にロード(実行のレ点マーク押し)すれば、全部のマテリアルがこの衣装に充てがわれる。もちろん一つ一つのマテリアルを登録して同じように充てがっても良いが、コレクションで登録しておいた方が楽なのは間違いない。ただしFigure側と登録したマテリアル群が同じ名称を持っていないとダメだろう(未検証)。

120428_Fit-Miki2

これでようやくVictoria4用の衣装がMiki2用に仕立て直すことが出来た。メデタシめでたし、となるハズだったが、

120428_conform

着用させて任意のポーズをとると、こんな具合に。。衣装ポリゴンのある頂点が置き去りにされたような感じ。グルーピングでグループに入れていなかったポリゴン(の一部の頂点)がある感じだが、それが原因であれば、セットアップ・ルームから出る時に未グループのポリゴンがあります、と警告されるハズ。
原因は入れたボーンと一緒についてきた『連結パラメーター』が衣装の形状と合わないため、である。すなわち球状影響範囲の外に衣装の一部の頂点が出てしまっている状態である。

120428_MatSphere

ここでは詳しい説明を省くが、この『innerMatSphere』及び『outerMatSphere』日本語で内部マテリアル球体、外部マテリアル球体の作用範囲(球体)内に衣装ポリゴンが入っている状態にないとマズイ。この球体はボーンのパラメーター毎(例えば上下、前後など)にあるので、全部のパラメーターで確認が必要である。影響範囲の挙動など理屈的なノウハウも必要だが、とりあえず各マテリアル球体を選択した状態で現れるパラメーターを弄くって良いところに落ち着くまで弄るのが早い。

120428_Tuning

このマテリアル球体の調整がFigure化で一番難しいと言われている。これで調整しきれない、となると所謂JCM (ジョイント・コントロール・モーフ)を仕込むということになるのだろう。

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この衣装でもこんな状態になってしまった。ここでいちいちJCMを作るのもメンドウだし、売り物でもないし、アニメで連続して動かさないし、ということで、このポーズの状態でもう一度衣装側のマテリアル球体などを弄ってポーズに合わせてしまう。

120428_V4&Miki2

ということで、無理矢理Figure化した感はあるが、Victoria4用の衣装をMiki2で着せることができた。こうして出来た衣装Figureは、元の衣装用に使うMATポーズもそのまま利用できる。
同じ方法でジーンズもお揃いにしてツーショットである。

120428_MATpose

なお、今回使った衣装はMarco.dd氏制作の『Tied Top』でした。もちろんこうして編集したものは自分の使用する範囲で用いてください。また、Marco.dd氏には刺激的な作品をクリエイトされ感謝します。

120428_Finish

さぁ〜、そろそろ陽気も良くなってきたから軽装でいきましょうか〜ぁ。

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