iPhone 4 のアンテナ騒動

iPhone 4の側面外周になるアンテナ部を、その持ち方でアンテナ感度が落ちる、という話。アレコレ情報・報道が飛び交い、17日のAppleの説明会で一応の収まりに向かいつつあろうが、ちょっと思うところがあった。



アンテナを外装に露出させ、かつ本体の一部というか強度部材にしてしまう発想はユニークだった。その道の専門家でもないが技術屋のハシクレとして感心していた。と同時にApple内部では、そのために本体左下に『切れ目』があり、それはAppleらしからぬデザインだとの指摘もあった、というマスコミ記事にも何故か気になっていた。
まさにこの『切れ目』をまたぐように掌が当たるとアンテナ感度が低下する現象が、この騒動の発端だとも思う。

アンテナ感度の問題はその後、いろいろな情報が発せられ、
 ●持ち方が問題なので、そのような持ち方をしなければ良い、というAppleトップのメール暴露。そのメールも真贋騒動となる。
 ●いや、iPhone 4は3GSと比べて感度は良くなった、とかの実害有無情報。
 ●アンテナ感度表示の計算式に間違いがあった、と修正アップデートをした。
 ●コンシューマー・リポート誌がiPhone 4を『推奨せず』にランクした。

とかとか、アップル・ファンとしてはその動向を気にしていた。そもそもアンテナ本体を素手で直接触ることは良く無い、という直感的な認識もあり、『切れ目』の絶縁材をまたいで他のアンテナ部と短絡してしまう、ことにAppleが気付いていないハズは無い、とも感じていた。17日のAppleの説明にあった1億ドルを投じたりっぱな実験設備を持っていたならなおさらである。
一昔の車のラジオ・アンテナ(ロッドアンテナ)を手で握ると、それだけでラジオ音声に変調が出ることでも体験できていた。携帯電話は手に持って使う物。その持ち方で感度が変わり最悪 通信の遮断になってしまうのでは、『持ち方が悪い』と言う以前に、使用状況をきちんと認識していないことと同じだ。
今回のAppleの言い分では大なり小なり各社の携帯電話でも、持ち方で感度が変わる、としている。そうかもしれない。特に受信状況が悪い場所では、掌が障害物になって微弱な電波を遮ってしまうこともありえる。人間の体は70%が水分であるというから、携帯電話を水が入ったコップに入れた状態に近い、と想像すれば判り易いか??

さて、ワガiPhone 3G のアンテナはどこにある? ちょっと興味があって調べてみたのだが、3GSではこの場所と判ったが3Gの分解写真を見ても、それと説明がなかったので特定できてないが、


3GSと同じ場所のここ(赤枠部分)のようだ。掌で包み込まれる場所であるが、どのように持とうがアンテナ感度は微動だにしない。全く問題ない。という以前に受信エリアの良好なロケーションにあるから多少のことでは影響無いのであろう。
確かに携帯電話の受信可否は電話としての価値を決定づける1大ファクターである。しかしそれはハードウェアの出来不出来だけでなく、キャリア側のエリア整備によっても左右される問題であるから、状況はケースバイケースという不明瞭なゾーンになってくるから厄介である。

今回はAppleも素直に『我々は完璧ではない』と認めた上で、無料でバンパーケースを配布する方策に出たが、設計的にミスった感は拭えない。Appleは時としてこんなこともしてしまうのだ。今までも結果的にデザイン優先で、或は革新的な先進性を優先して失敗してきたことは何回とある。その謳い文句に踊らせ、人の目を奪ってきて失望させてしまうパターンだ。

でも思うのであるが、それは急激な革新性の持つ諸刃の剣だと。。ではそんな革新性などいらないから堅実な商品を、とAppleに求めたらその時点でAppleらしさを失うと思うのである。Appleとて全知全能な企業ではないと感じた次第。
それと、強者をギャフンと言わせることに自らの生命線を見出すコンシューマー・リポートという存在自体がアメリカンである、とも感じた。それは消費者を守るという正義感だけでやっているのだろうか? そんな生温い感傷ではなく、話題作りで漁父の利を得るアカラサマなビジネスと見えてしまうのである。

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